FINGER GOOD WORKS ~ばらせるものはすべてばらす~
ガイドヘルプの現場から現場へバイクで移動中、風雷社中の中村さんは、気になる店を発見した。店構えのセンスの良さが半端ない。思わず、バイクを停めて店に入った。
店主みさきともゆきさんと初めて顔を合わせる。そして、迷うことなく、
「絶対何かを作ってもらう」と心に決めたという。
その店、FINGER GOOD WORKSは、家具、小物の制作、リペア、加工を請け負う。
中村さんは「Transit☀Yard」の看板製作を依頼。その看板が出来あがったと聞き、作り手に会いたいと思った。
武蔵新田駅から1分、環八沿いの小さな空間、店舗兼作業所である。
販売品のテーブルの上に、ピクチャーフレームやポストカードが並んでいる。
ここは店主、みさきともゆきさんの小さな秘密基地にも思える。
以前、みさきさんは、塗装の職人として現場で働いていた。
今の時代、格安の家具店でもそれなりのものが買える、もちろん何十万も出せば、良質の家具が手に入る。でも、そのどちらでもない、客の要望に見合った、いや、その少し先のもの、を作りたい。
そんな想いがみさきさんを独立に駆り立てたという。
2015年にFINGER GOOD WORKSをオープン。
みさきさんが何よりこだわるのは「強度」。
「ばらせるものはすべてばらす」
形あるものは、一度すべてばらすのだ。
ばらしてはじめて見えてくるものがあるのだという。作り手の想いや使った人の癖。
まず、それを理解する。その上で、防腐塗料をしっかりと塗り、強度にこだわり組み立てる。
「次壊れた時は捨てるとき、そんな気持ちでやります」とみさきさん。
みさきさんは、写真を撮り、歌をうたう。ブログでは世の中への想いをストレートにぶつける。硬派な文章と裏腹に、笑顔はとてもやさしい。
「私の人生も一回ばらしてほしい」あ
一瞬そんな事を想ってしまった。
オーダーメイドのものが欲しい人。大切にしていたものを、もう一度蘇らせたい人。
ぜひ、FINGER GOOD WORKSへ。
世界に一つだけのものは、案外近くで手に入るのだ。
Transit☀Yardの看板はこちら。
Transit☀Yardは、1階が風雷社中とバリアフリー社会人サークルColorsが協働運営しているコミュニティースペース「TransitCafe☀Colors」。2階3階はシェアハウスになっていて、障害のある青年と、障害のない青年が生活している。地域での仲間づくりや社会課題の共有などをテーマに様々なイベントを実施中。
FINGER GOOD WORKS
(y-omiya)